- コラム
- 2020.06.13
自粛を通じて家庭内での人間関係に変化はあった?
自粛を通じて家庭内での人間関係に変化はあった?
こんにちは、インサイトテックのアカバネです。東京でも緊急事態宣言が解除され、前向きなムードになってきました。
とはいえ東京アラートがさっそく発令され、まだまだ警戒ムードは続きそうなので、おうち時間を楽しむことが大切ですね。
自粛期間は自宅で過ごす時間が増えたかと思いますが、わたしはシェアハウスで他の人と共同生活のため、在宅ワーク中は家の中がリモートオフィスのような状態に。物音が聞こえるので、お互い少し気を遣いますが、家で過ごす時間がさみしくないのでよかったのかも(?!)しれません。
今回は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言に伴い、在宅時間が増えたことでどんな不満が増えたのか「家庭内での人間関係のストレス」をテーマに、振り返って見ていきます。
みなさまも家族と過ごす時間が増えたり、リモート飲み会の普及で遠隔の友人と会えるようになったりと、家の中でのコミュニケーションにも変化が見られたのではないでしょうか。
なお、使用データは「不満買取センター」に集まるオーガニックな不満を対象としています。
1.人間関係のストレスに関する不満は全体的にどう変化したのか?
「不満買取センター」に投稿された「人間関係」への不満は、2019年と比べておよそ2倍となっています。
それでは、どのような内容の不満が述べられているのでしょうか?各年の不満の頻出ワードランキング(意見対象部)を確認してみました。
(※意見対象部とは意見タグAIで生成される意見タグ「〇〇ガ□□」の〇〇に該当する部分。次のURLをご参照ください。http://lab.insight-tech.co.jp/articles/69)共に1位が「ストレス」ですが、19年では上位に「私」「自分」が入っているのに対して、20年では「子供」と、自分以外の相手が上位に入っていることから、コロナ禍のコミュニケーションへの不満は大きそうです。
他にも特徴的なところとして、テレワークが増えたせいか「仕事」への投稿件数が上昇しています。
また、コロナ離婚が話題になりましたが、「旦那」への不満の投稿件数も2倍以上となっています。
「ストレス」×人に関する不満のワードランキング(意見対象部)
では「旦那」と「子供」への不満内容の頻出ワードを昨年と比べると、どんな変化があったでしょうか。
それぞれのキーワードごとで調べ、どんなことが不満となっているのかさらに頻出度でランキングを出してみました。
「旦那」に関する不満のワードランキング(意見対象部)
「旦那」についての不満内容では、「子供」「家」といったキーワードが上昇しています。
「仕事」も6位に上昇しました。家での仕事時間や、コロナ禍での仕事時間への考え方など、上昇した要因は複数見られそうです。レアな不満では、夫の在宅ワークに伴ってこんな不満も見られました。
次に、「子供」への不満で上昇したキーワードを見てみましょう。
「旦那」に関する不満のワードランキング(意見対象部)
休校の要請が出た「学校」が2020年で新登場しています。学校がなくなった弊害として、家にない本が借りられないことや、ストレスが溜まり、寝相が悪くなったといったレアな意見も見られました。
2.一緒に過ごす時間が長くなりさまざまな家族の不満が出てきた
家族がより身近になったことで、今までは知らなかったけれどこんなところが目に付くようになったという、少数意見ですが新しい視点の意見をピックアップしました。
仕事に関連した家族への不満
休校・休園でお子さんがご自宅にいる場合、自宅でお仕事ができると嬉しい反面、子供に邪魔をされ、いつも通りには仕事ができないのが現状のよう。特に、幼いほどひとり遊びをできる時間は短いので、切り替えは難しいですよね。子供を邪険にするのも罪悪感が溜まってしまいます。
また、家族がテレワークに入り終日気を遣ってしまうという声も。家の中で片方が作業する場所を確保できないと、普段通りに過ごせないストレスが積もってしまいます。
子供との過ごし方の不満
各家庭で警戒方針は違うので他の家の子供が遊びに来た際困ってしまう、という嘆きも。
夫への不満
ずっと一緒に過ごしていると、夫婦の前に他人だったことを思い出します。在宅勤務で通勤は楽になったものの、家庭内で人と暮らすときの生活リズムは崩れてしまったようです。
家庭の経済状況への不満
ストレス発散となっている家を建てる計画も、このコロナ禍で見通しが立たなくなってしまいました。
どんな家に住もうか調べている時間は楽しいですが、実際のお財布事情は変わりそうなので動けないのが本音です。家、という一生に一度の大きな買い物でなくても、夏のボーナスで購入しようとしたものを見送った方も多いのではないでしょうか。
義理の両親への不満
同居している義理の家族へのストレスです。
同居しているとはいえ、通常仕事をしている時間は顔を合わせなくてよかったのが、急に接する機会が増えました。気が合わないこともあり家でリラックスしていても気が引けてしまうのは当然ですね。
ペットのストレスの不満
ストレスはペットにまで。普段は家にいない子供が必要以上にペットに構うことでストレスが溜まってしまいそうに。今はペットも家族といいますが、ここにもある程度の距離感は必要なのですね。
ご近所への不満
普段会社にいると気付かなかった騒音への不満です。在宅勤務だと、些細な物音も通話に入り込んでいないか気になりますが、音を出す側も、普段の時間帯は他の住民がいなかっただけに気になっていなかったのでしょう。
3.家族の中で、人間関係を保つには……。
元々家族仲がよい家庭でも、こんな変化があったようです。
人生であまり経験したことのない「一緒にいることによるストレス」ですが、これまでは学校や会社で、ストレス発散できていたことを、すべて家庭内で解消しなければならなくなってしまいました。
知らないうちに気持ちがへとへとになり、今までと家庭の雰囲気が変わったと感じるのは当然です。
お互い気を遣うのも、終了期間が決まっていないと出口の見えないトンネルのようですよね。みんなが家にいるので、ほかに行かなければならない場所や用事などの言い訳がつくりづらく、逃げ場がなくなったと感じるのも閉塞感の原因でしょうか。
現在は、学校がスタートし始め子供や家族と接する時間が自粛前に近づいてきた家庭もあるかと思います。
第2波への心配は続きますが、今は自粛期間に学んだストレスへの対処方法などを活かし、とまどいながらもなんとか順応していく段階です。
「なんとなく不安」という気持ちやストレスを家族の中で解決する必要が出てきていますが、みんなが完全に納得できる妥協点を家庭で見出すのは難しいですね。
今後はいっそう、家族と上手に過ごすためのサポートをしてくれる商品やサービスが必要となるかもしれません。
今回は少しヘビーなテーマでしたが、皆様が家庭の中で行っているコミュニケーションの工夫はありますか?
工夫した上で、もっとこうだったらいいのに!という要望があればぜひ不満買取センターまで声をお寄せください。