ちょこっとセルフご褒美の多さで見る 消費には理由が必要な若い世代

ー 自分へのご褒美に関する調査より ー

2018.01.05

2018年が始まりました。お正月といえば、おせち、お雑煮、お年玉…などが思い浮かびますが、デパートなどの初売りの様子も新年ならではの光景です。「初売り」という言葉を聞くと、ついつい「行かなきゃ!」「買わなきゃ!」と思ってしまいがちですが、実は冷静に考えると12月に入った頃からずっとあれこれ購入し続けています。クリスマスプレゼント、お土産、新年の準備、そして積み重なった“自分へのご褒美”。

あなたは自分で自分にご褒美をあげるセルフご褒美、経験したことがありますか?

女性は8割がセルフご褒美経験あり

最近あげたセルフご褒美で最も大きいものでは、女性は1位が衣類(11.1%)、2位 バッグ(10.6%)、3位 甘いもの・おやつ(10.5%)、4位 食べ物・飲み物(10.0%)がほとんど同水準で並びます。一方男性は、1位 食べ物・飲み物(16.6%)、2位が同率で時計(10.8%)とゲーム(10.8%)、4位は車(8.9%)と、食べ物・飲み物以外は大きいものや趣味性が強いものが上位になりました。

男性にとっては“ニンジン”、女性とっては“エンジン”

それらのご褒美をあげたシチュエーションとして、おもしろい傾向が見えました。“ご褒美”というだけあって、男女ともに何かを頑張ったときなどポジティブな場面であげるケースがほとんどではあったのですが、男性の方がその傾向が強いことがわかりました。特に仕事で何かを達成したとき、ひと区切りついたときなどにご褒美をあげることが多いようです。

  • 「自宅で高い酒を開ける。仕事で目標を上回る成果を達成した時。(40代男性)」
  • 「高級腕時計。出世したから、自分の身に着ける中で欲しかった高級腕時計を買いました。(50代男性)」

一方女性は、男性同様に何かを達成したとき、頑張ったときにあげるケースの方が多数ではありますが、うまくいかなかったときやストレスがたまったときなど、気分的にネガティブなシーンでのセルフご褒美が男性よりも多い傾向にありました。

  • 「美容液。子供を産んだ時。ボロボロになって頑張れる自信が無かったので、奮い立たせようと思い。(40代女性)」
  • 「レコードプレイヤー。平日はほぼワンオペ育児で二人の乳幼児の世話をして心身ともに疲れていたので、自分にプレゼントした。(30代女性)」

セルフご褒美は、男性にとっては何か物事を成し遂げたときに得られる“ニンジン”的に作用しているのに対し、女性は明日も頑張ろうと思うためのエネルギー、“エンジン”の役割を果たしているように見えます。

育児中の女性は特に、目に見える成果を得にくいことや、誰かに認められたり賞賛されたりする機会が少ないため、このようにセルフご褒美によって自分で自分の気持ちを高める場面が必要になるのかもしれません。

セルフご褒美発想がない壮年層

このセルフご褒美、年代別では若い世代ほど経験がある人が多い結果となりました。また、セルフご褒美の頻度を見ても、年代が低いほど頻度が高くなっています。20代では3ヶ月に1回以上が半数近く(45.8%)、15.5%は一週間に1回以上、自分で自分にご褒美をあげています。

ただ、セルフご褒美の金額は年代が下がるにつれて低くなり、20代では1万円以下が約6割(59.0%)、50代と比較して約2倍になります(50代の1万円以下の割合 31.4%)。年代が上がるにつれて金銭的な余裕も出てくるため、40代と50代のセルフご褒美の金額は約3割が5万円以上という回答になりました。

頻度は少なく、あげるときはガツンと大きいものをご褒美する傾向にある壮年層ですが、そもそも“自分へのご褒美”という概念自体がない、という方も散見されました。

  • 「自分へのご褒美っていうの、意味がわからない。なんだか悲しい、誰も認めてくれないの?(50代女性)」
  • 「ご褒美は自分にあげるものではなく、他人にあげるものだから。(40代男性)」

若いほど、買うための言い訳が欲しくなる

一方、ちょこちょこと頻度高くセルフご褒美をあげる若い世代。その内容も理由も、それほど大きいものではないケースもあります。

  • 「ケーキ。自転車で遠出した時に疲れたからケーキを買って食べた。(20代女性)」
  • 「お菓子。朝すぐに起きて行動できたとき。(20代女性)」
  • 「服。持っている服が少なかったから。(20代女性)」

セルフご褒美という考え方自体に馴染みがない年代が高い方には、このシチュエーションは理解できないものかもしれません。例えば、そのような方の中には下記のように考える方もいました。

  • 「自分自身にご褒美をあげるという考え自体が無い、欲しい物があれば買うし、行きたいところがあれば行くだけの話。(50代男性)」
  • 「基本的に“ご褒美”というくくりで、何かを買うことはなく、欲しいものが出来たら理由を付けることなく買うので。(40代女性)」

欲しかったら買う。極めてシンプルな考え方です。

しかし今の若い世代は、そう簡単に「欲しいから買おう」という発想にはならないのかもしれません。何かを消費するのに、本当にそれが必要かどうか、買ってもいいものかどうか、その理由を考えてしまうではないでしょうか。そして、それを手に入れるための便利な理由付け、言い訳が“自分へのご褒美”になっているのかもしれないと感じました。

若い世代に商品を購入してもらうためには、それを買う理由(言い訳)までを与えてあげられるかどうかがカギになってくるのかもしれません。



とはいえ、セルフご褒美は楽しいものです(というのは極めて個人的な考えですが)。他に認めてくれる人やご褒美をくれる人がいる・いないに関わらず、自分へのプレゼントは楽しいしうれしいものです。

と、これもまた初売りで財布の紐を緩めようとしていることへの言い訳なのかもしれませんが。

Women Insight Project

執筆者情報

不満買取センターの中でも、女性の声にフォーカスし、現代女性の思いを企業や世の中に還元していくことを目的に立ち上げられたプロジェクトです。

近年は人々のライフスタイルの多様化により、年代や地域等の基本属性だけでは生活者像を理解できなくなってきています。特に女性は、結婚・出産・就職・離職等のライフイベントが多く、ライフステージによっても、生活や価値観、嗜好が大きく異なります。様々な人生を送っている女性の価値観や嗜好を把握し、それを世の中に還元することで、人々のくらしや企業のビジネスを支援するのが、このプロジェクトの目的です。

参考:女性の食クラスタ概要はこちら
http://insight-tech.co.jp/data/news/pdf/IT_NEWS_RELEASE_2017-09-15.pdf

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