• コラム
  • 2017.09.08

プラス3時間のしあわせ


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 時間に関する調査より

「24時間テレビでチャリティーマラソンを走るブルゾンちえみさんの姿をご覧になった方も多いのではないでしょうか。私も、走ることを知らされたのが当日にもかかわらず見事90km走りきった彼女に感嘆するとともに、走りきった後も落ちることのなかったメイクが気になって仕方ありません。

さて、彼女のネタに「え?仕事が忙しくて、プライベートが全然イケてないですって?」というフレーズから始まるネタがあるのはご存知でしょうか。 「寝てる時間なんてもったいない もっと遊ばないと!」と続くこのネタ。忙しい現代人の中には、「ああ自分だ」と感じる人も少なくないのではないでしょうか。実際人々は時間が足りているのか、いないのか、特に女性の家事という視点で見たときにどうやりくりしているのかを調査してみました。

 え?時間、足りてないですって?

みなさんは、毎日の時間は十分ですか?本調査の結果では、76.7%が「足りていない」という結果になりました。4人に3人は、日々時間不足を感じていることになります。

女性のライフコース別(未既婚×子供有無×有職未職の属性別)に見てみると、子あり有職者で「時間が足りていない」と考える人が最も多くなる結果になりました。子どもがいない専業主婦(既婚子なし未職)と比較すると、足りていると答えた人の割合は半分以下です。日中は仕事をして、帰ってからは家事と育児をしてと、ダブルワークをしているようなものなので、そのように感じるのは当然と言えるかもしれません。

 主婦の家事のやりくりはすごい

時間がない人がほとんどの中、人々はどのように時間をやりくりしているか、特に家事にフォーカスして日々行っている工夫を聞いてみました。

普段家事をする際に、時間の短縮や効率化を意識しているかという質問に対しては、7~8割の女性が「意識している」と答えました。特に主婦(既婚女性と子供を持つ女性)では8割前後が「意識している」と答えたように、主婦にとっては家事の効率化は当たり前と言えそうです。

具体的な家事効率化の内容としては、複数の作業の同時進行や、ある程度作業をまとめて一気にやる、事前に段取りを組んだりシミュレーションしたりプランニングするといった方法が目立ちました。

「調理しながら使ったまな板や鍋など洗い物を同時進行で行う。洗濯物を畳む時間がもったいないので、靴下や下着等を除き、ハンガーにかけて衣類を収納する。クリーニング代がもったいないので、極力、家の洗濯機で洗える衣類を購入する。掃除機をかけるのが面倒なので、すぐに手に取れるような位置に、コードレスの小型掃除機を置いておく。(30代女性 未婚子なし有職 家事得意)」

「1度に多くの事を終わらせたいのでまず住宅を建てるときに家事導線を物凄く考えて動きやすくした。また、家事を始める前に事細かに何をするのか考えてから家事をスタートさせる。(30代女性 子あり未職 家事得意)」

作業中だけでなく、日々の作業負担や生活動線まで想像した上で、購入するものを選んだり住宅設計したり。主婦の方々の知恵と努力には頭が下がります。

 ほしいのは、毎日がちょっとラクになるソリューション

そしてもうひとつ気になるのが、家事の効率化を行うときに、どのくらい家電やグッズ、サービスを活用しているのかということです。

時間効率化のために利用している家電では、食器洗い乾燥機、乾燥機付き全自動洗濯機、圧力鍋が上位になりました。食器洗い乾燥機は、一度使うとそれなしでは生きていけないくらい便利なアイテムですが、ビルトインタイプでない場合はキッチンで場所をとったり、なかなか導入に踏み切れないものというイメージがあったので、トップだったのは正直意外でした。また、家電以外の時間効率化のためのアイテムやサービスとしては、冷凍食品とインターネット通販が過半数を超え、レトルト食品も半数近くが利用しているという結果になりました。

こうして見ると、キッチン周りは効率化のためのソリューションが多いことがわかります。また、宅配クリーニング、家事代行サービス、子供のシッターなどの、作業を丸ごとアウトソースするサービスは利用率が高くありません。

アウトソーシング系サービスの利用が低い理由として、考えていることがあります。 ある友人の第一子出産直後の話です。友人は初めての育児に追われる中、旦那さんからの家事や育児の協力は望めず、毎日精一杯でした。そんなある日、旦那さんが「大変だったら、家事代行サービスでも頼めばいいよ。」と提案します。でも友人は、それが最適なソリューションには思えませんでした。

週に1回、月に1回の家事代行サービスでは、その前後は楽になるかもしれませんが、日々の暮らしはそれほど変化しません。日々ちょっと皿洗いを代わってくれたり、洗濯をやってくれたり、週に2時間ではなく、1日15分楽になる、代わってもらえる、そういうサポートがほしかったのです(特に旦那さんの!)。

アウトソーシング系のサービスもスポットではなく日々のルーティンとして家庭に入り込めれば、今後普及していくのではと考えています。

 子供&家事時間のワーママ、ひとり時間の専業ママ

日々、時間不足を感じている現代人。では、1日に追加でほしい時間とはどのくらいなのでしょうか。そしてその時間でどんなことをしたいと思っているのでしょうか。

1日に追加でほしい時間では、4分の1の方が3時間と答え1位、次いで2時間という結果でした。1日あと2~3時間あったら。意外と現実的な時間ですよね。その時間でやりたいことというのも、半数近くの人が「自分の趣味」と回答しましたが、飲みに行きたい、どこかに行きたいというアグレッシブに活動したいという回答はごくわずかで、テレビを見たい、撮りためたビデオを見たい、ゲームや手芸をしたいというささやかな趣味がほとんどでした。

また、ワーキングマザーは子供や家族と過ごす時間、家事の時間がほしいと回答した人が全体より多く、専業主婦のママは自分ひとりの時間を確保したいという傾向が強くなりました。

「普段なかなかできない、読み聞かせをしたり子供達と遊びたい。(30代女性 子あり有職)」

「1人でボーッとしたり寝たいです。育児が大変で毎日疲れています。(30代女性 子あり未職)」

日中は働いて、家に帰っても家事や子供の相手をしなければならない働くママ。彼女たちは、ゆっくりできる時間はわずかなはずなのに、1日あと3時間あったらその時間で子供の相手をしたり、家事をしたりしたいと考えている。主婦であり、母親である責任感を感じます。一方、日中ずっと家の中のことをしたり、子供の世話をしたり、目に見えずなかなか評価もしえもらえない仕事を毎日続けている専業主婦のママ。彼女たちの大変さは、ある面ではワーキングマザー以上です。ひとりになってゆっくりしたい、普段それだけ家の中を支え子供と向き合っているからなのでしょう。

 1日プラス3時間分のゆとり

日々そう感じている人は多くいらっしゃいます。しかし、時間が足りないからといって、一日が24時間あったら、なんて贅沢なことは思っていません。今ある時間でやりくりできないわけでもないですし、実際なんとかこなしてはいます。

ただ、毎日にもうちょっとゆとりがあったら。ちょっと息抜きしたり、ゆっくりテレビを見たり、家族とじっくり会話をしたり。そんな時間が生まれることで、時間に追われている感覚はゆるまるのかもしれません。

「家事や育児の気がかり心配事を一切頭の中からなくして自分だけの時間を楽しみたいが、追加された時間があればやり残している家事をすると思うのでどこまでいっても自分の時間は今は持てない気がする。(30代女性 子あり未職)」

言語化されている、いないに関わらず、多くの方の回答からはこのような生真面目さも窺えました。この時間は休む、好きなことをする、何もしないと決める。そのような思い切りと割り切りも必要かもしれませんね。

詳しくはこちらのレポートをご覧ください。
http://insight-tech.co.jp/static/linkpages/IT_time_2017-09-08.html

ちなみに、90kmを走破したブルゾンちえみさんに対しては、弊社の会員からも好意的な意見が聞かれました。

「ブルゾンちえみさんは走ってる間 汗や涙の顔になってもお肌ピチピチの健康美があり、アップに耐えたと思う。」

「ブルゾンちえみも頑張ったけど、それを支えたサポーターの方がもっと大変だと思う。」

まさしく、『キャリアウーマン』ですね!

調査概要
調査対象: 不満買取センター会員 1,979ss
調査手法: 不満買取センター(web)内でのアンケート
地域:       全国
調査期間: 2017年8月
レポートダウンロードはこちら

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