- コラム
- 2018.04.26
<ITAS①>ITASは文章に隠された示唆を見つけ課題解決につなげる
ITAS,自然言語処理,AI,エンジニアリング
社会や各企業が抱える課題は多様化し、複雑性を増している。その課題解決に向け、データアナリティクスやAI活用の重要性が言われて久しい。特にその中でも、様々な知見が表現される「日本語」から課題解決に向けた示唆を抽出することが出来るかどうかがカギの1つになると確信している。
一方で、私たちは日ごろ、こんな声を耳にする。「テキストマイニングはなんか使えないんだよね」、「単語レベルの分析だと意味が分からなくて」、「結局原文を読まないといけないんだ」。みなさまもこんな課題をお感じではないだろうか。
私たちInsight Techはそんな声にお応えし、日本語文章を解析するAIサービス「ITAS」を正式ローンチ(
3/26プレスリリース参照
)した。ITASはInsight Tech Text Analytics Serviceの略である。
これまで私たちが「不満買取センター」の運営を通じて培った自然言語処理技術を「不満データ以外のテキストデータ」にも適用できるよう開発した。アカデミアとの連携によって実現した独自のサービスである。もちろん、不満買取センターの不満投稿だけなく、コールセンターの記録や社内文書、アンケートの自由回答など様々なテキストデータへの適用が可能である。
ITASは3つのAIエンジンで構成される。
(1)意見タグAI
構文解析技術を活用し、意見性のあるフレーズ(「価格 – ガ – 高い」等)を抽出するAIである。テキストデータのなかに記述されている内容を「構造化(データとして抽出)」することができる(詳細は「
<ITAS②>意見の要約を可能とする「意見タグAI」とは
」を参照)
(2)可視化AI
大量のテキストデータからは、より大量の「意見タグ」が生成される。これらの類似度を客観的な尺度で自動評価しグルーピングするAI。これらを「可視化マップ」として可視化することで「全体としてどういう意見がどの程度存在するのか」を俯瞰することができる(詳細は「
<ITAS③>意見の俯瞰を可能とする「可視化AI」とは
」を参照)。
(3)感情分類AI
例えばコールセンターに寄せられる声。同じ1件の声であっても、顧客の「不満度」により、その重要度は異なる。「感情分類AI」はテキストデータのなかに表現されている発言者等の「感情」を分類する。「どのような声から優先的に対応すればよいのか」といった優先順位付けを可能とする(詳細は「
<ITAS④>声の優先度を明らかにする「感情分類AI」とは
」を参照)。
これらのAIはあくまで、「課題解決のための手段」であると私たちは強く認識している。既に「ITAS」は様々な業界で様々なデータに適用することで、これまでのテキストマイニングとは全く異なる価値を生み出し、多くの企業から高い評価を頂き、「課題解決のための手段」としての有効性を実感頂いている。
「ITAS」で文章に隠された示唆を見つけ、課題解決につなげたい。その想いを
次記事
以降で具体的に記していきたい。
関連記事:
http://resource.insight-tech.co.jp/article/64/release.pdf
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1803/27/news072.html
http://lab.insight-tech.co.jp/articles/62
http://resource.insight-tech.co.jp/article/17/release.pdf