地震直後の不便・不安は「インフラ」「水」「余震」そして「情報」。

ー 大阪府北部地震直後の緊急キャンペーン調査より ー

2018.06.22

2018年6月18日7時58分頃、大阪府北部を震源とする「大阪府北部地震」が発生しました。最大震度6弱を大阪府大阪市北区・高槻市・枚方市・茨木市・箕面市の5市区で観測。気象庁が1923年に観測を開始して以来、大阪府で震度6弱以上の揺れを観測したのは初めてとのことです。
この地震で被害・影響を被っている皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い復旧をお祈り致します。

今回、現地の実態を理解し、今後への示唆を得る目的で、地震当日の6月18日19時~6月20日11時、不満買取センター会員のうち、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県にお住まいの方を対象とした緊急キャンペーンを実施致しました。
合計で534名の方からご回答を頂きました。大変な中、ご回答頂きました会員の皆様、有難うございます。

■回答者の属性、投稿場所の分布

  • 回答者の78.5%は女性、30代・40代で全体の6割超を占める。
  • 専業主婦が最も多く、パート・アルバイト、会社員(その他)、会社員(事務系)と続く。
  • 回答頂いた場所は、自宅が85%と最も多い。なお、移動中と回答した33人のうち、22人は「交通機関の乱れの影響を受けている」と回答。大都市部における地震後において移動に与える影響の大きさが窺える。

■地震後に困っていること、困ったことについて

「地震後に困っていること、困ったこと」について聴取したところ、534名のうち502名から回答が得られた。これを弊社が保有する「意見タグAI」を用いて俯瞰した(下図参照)。

意見タグとして最も多かったのが「電車-ガ-止まって」との意見タグ。次いで「ガス-ガ-止まった」、「連絡-ガ-取れない」と続く。朝の時間帯であったこともあり、交通インフラが止まったことによる影響が大きいことが窺える。交通以外にもいわゆるガス・水道などのライフラインが止まったり、電話が通じなかったり、といった都市インフラが機能しなくなったこととによる困りごとが大きいことが分かる。

下表は意見タグAIが導出した「意見対象部(何に対する意見か)」のランキングである。
前述の通り、交通インフラを始めとした都市インフラの影響が窺える結果となっている。加えて、「余震」に対する不安や「仕事」に行かれないこと、「マンションのエレベータ」が動かないことなどが困ったこととして感じられているのが分かる。

その他、まとまった件数ではないが、「子供のお迎え」について言及する声が複数見られた。大都市では夫婦共働きの世帯が多く、「子供と親の物理的な距離が離れている」なかで災害が起こることへの備えの必要性が高いことが改めて確認できる結果である。

  • (一部抜粋)
  • 小学生のお迎え要請があり、仕事に出ているためなかなか迎えに行けなかったりする事(奈良県、30代、女性)
  • 小学生の子どもが登校したと思ったら帰宅。しかも親が迎えに来なさいとの事。そんなすぐに迎えに行けない。(兵庫県、30代、女性)

■必要な情報・物資・サポートについて

「必要な情報・物資・サポートについて」について聴取したところ、534名のうち423名から回答が得られた。同じく、これを弊社が保有する「意見タグAI」を用いて俯瞰した。

最も多い意見タグは「情報-ガ-欲しい」であった。都市インフラが停止していることには納得しつつも、「いつになったら復旧するのか」「今の状態を知りたい」などの欲求が強いことが分かる。

  • (一部抜粋)
  • どの電車が止まっているのかどの電車が動いているのか? 通れる道通れない道の情報、学校、職場はどうなっているのか情報が欲しい。(大阪府、40代、女性)
  • 幼い子どもや、赤ちゃんがいる家庭で今回のような強めの地震が来たらすぐ外にでられないので、家の中でどう動けばいいのか情報が欲しい。(兵庫県、30代、女性)

下表は「必要な情報・物資・サポート」の内容から意見タグAIが導出した「意見対象部(何に対する意見か)」のランキングである。
3位が「情報」、5位が「どこ」となっており、復旧そのものを期待する声はもとより、多くの人が「今」と「これから」に関する情報を欲していることが分かる結果である。

■今後への示唆

大阪府北部地震は大都市部で発生した自然災害である。今回の緊急キャンペーンからは、備蓄等の備えの必要性に加え、大都市だからこそ必要となる対応に関して以下の示唆が得られた。
【緊急キャンペーンから得られた大都市災害ならではの示唆】
  • 多くの生活者や都市機能が密集する大都市では、交通インフラを始めとする都市インフラの停止が人々の生活や社会活動に与える影響がより大きい。
  • 人々のライフコースが多様化するなか、日中に「家族が離れ離れにある状況」で災害が発生した際の対応を予め家族で共有しておくことが重要。
  • 多世代世帯が少なく地域コミュニティが強く形成されていない地域では、各世帯がどのように動けばよいのかに関して、的確な情報提供が可能となる仕組みが求められている。

最後に、今回明らかになった「情報の重要性」に関して、異なる切り口での投稿文を紹介したい。

  • SNSは本当に便利です。助かります。しかし、シマウマが脱走しただとか、とにかくデマは流さないでほしい!(大阪府、30代、女性)
  • 熊本地震のようにこの後の方が怖いのは分かるけど、あんまり「この後が、この後が」言って不安をあおってほしくない。子どもも不安がっていて困った。(兵庫県、20代、女性)

災害時で皆が困っているときだからこそ、余計な情報や誤った情報で不安を煽ったり、間違った行動を促したりすることなく、「正しい意思決定のための情報」が「正しいタイミングで流通する」社会の実現を願うばかりである。

改めて、被害・影響を被っている皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い復旧をお祈り致します。このレポートが今後の震災等の災害における影響を少しでも小さくする事ができれば幸いです。

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