不満買取センターに投稿される声(その4)

ー Insight Eye4:2018年8月の特徴的な内容とは? ー

2018.09.12

株式会社Insight Techが運営する「不満買取センター」には、日常生活で感じたあらゆる内容の不満が日々1万件投稿されている。我々は、今までに投稿された920万件以上のデータを、「企業」、「社会」、「生活者」の課題解決の為に利用している。
例えば、最近では、ライオン株式会社との協働プロジェクトにおいて、口臭関連の不満2,000件の解析を行い、その結果、「自分の口臭に不満を感じること」 よりも、「相手に対して、自分自身の口臭に気づいて欲しい」という欲求が強いことを分かり、ライオン株式会社の口臭ケアアプリ開発のご支援を行った。
Insight Tech独自の「不満のウラにある期待からプラスを生む」手段とAIによる自然言語解析技術を活用し、課題解決の為のデータ利用方法は拡がりを見せている。

※ライオン株式会社との取組はこちらをご参照ください。
http://resource.insight-tech.co.jp/article/77/release.pdf

さて、このコラムでは、日々1万件投稿されるデータを1ヶ月毎に区切り、毎月のデータの特徴を確認しながら、不満のトレンドが世の中や社会の動きと関係があるのか、季節や文化と関係があるのかに分析の視点を置き、分析結果とそこから得られた知見を紹介している。前回2018年7月は夏休みに関連する内容をテーマにしたが、今回2018年8月は、天気に関連する内容をテーマにし分析を行った。その結果をご紹介したい。


下のグラフは、Insight Techが独自に定めた業界カテゴリで「天気・気候」に投稿データを絞り、2018年8月に出現回数が多いトピック語として抽出された「台風」について、2017年と2018年の1ヶ月毎の投稿を比較した内容である。
2017年と比較すると2018年7月、8月は、「台風」の投稿件数が大きく増加しており、台風が日常生活に大きな影響を与えたことが、不満の投稿からも確認できる。例年、台風は8月~10月に集中している。不満の投稿でも2017年は8月から徐々に投稿件数は増加、10月にそのピークを迎えている。しかし2018年7月は既に2017年10月とほぼ同水準であることから、これから秋にかけて、台風が非常に増えるのではないかと思われる。警戒が必要だろう。

今年の夏は台風の影響に限らず、記録的な猛暑による健康被害や7月に甚大な被害をもたらした西日本豪雨など、例年よりも天候に関するニュースが多かったように感じられる。
下のグラフは、Insight Techに投稿された不満データの中から「異常気象」のワードが含まれる投稿のみを抽出し、2017年と2018年の1ヶ月毎の投稿件数を比較した内容である。

7月、8月の2ヶ月間を2017年と比較すると、「異常気象」のワードが含まれる投稿件数が急激に増加している。世界気象機関(WMO)も、今年の夏は日本を含めた世界各地で異常気象が起きていることを指摘しており、「異常気象」が日常生活における不満だったことが分かる。

では次に、「異常気象」を含む不満投稿の内容では、2017年と2018年にどのような違いがあるのかを確認したい。

下のグラフは、Insight Techが保有する自然言語解析技術である意見タグAIを活用し、2017年、2018年それぞれの「異常気象」を含む不満投稿の“意見述部”のみをワードクラウド化した図である。ワードクラウド化することで、同じワードが複数存在する場合、その件数に応じてより大きな文字で表示することができる。
結果を確認すると2017年は「多い」、「増えている」などのワードが多く出現した。しかし2018年は「程がある」、「おかしい」など、2017年の異常気象の多さへの言及にとどまっていた内容とは違い、その異常さをより強く感じとっているワードが多く出現していることが分かる。さらに2017年に多く出現した「心配」に代わり、2018年は「怖い」が多く出現している。異常気象に対する畏怖感が明らかに高まっていることが想像できる。また、「不満」というワードも多く出現しており、特別な対策をとらない国や行政へ苛立っている様子も見られた。

気象庁は異常気象のことを、「一般に、過去に経験した現象から大きく外れた現象で、人が一生の間にまれにしか経験しない現象」と解説しているが、2018年は異常気象が頻繁に起きているため、新たな日常となりつつあると言える。

  • 「地震だけでなく、異常気象にまで不安を抱えながら生きていかないといけない。」(30代女性)

こんな切実な声に応えるためにも、個人的には2020年東京五輪のサマータイム導入を議論するよりも、地球温暖化対策についてもっと議論してほしいと思う。

今回は「天候・気候」の投稿件数や内容を2017年と比較することで、気候変動による地球環境の変化、そうした外部的要因を受けた結果、生活者の意識はどう変化していくのかを読み解いてみた。
次回は2018年9月の投稿から、不満の特徴を紹介しながら、データの見方や使い方についてお知らせしていきたい。9月は季節の変わり目、秋の訪れを感じる時期であり、敬老の日、秋分の日を含む連休が続く月である。次回も9月ならではの話題でお届けしていきたいと思っている。

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